白髪のメカニズム
人はなぜ、白髪になるのか。その原因を解説
人は白髪になってはじめて、白髪染めを使いはじめます。裏を返すと、白髪にならなければ、白髪染めを使うことはないはずです。では、なぜ人は白髪になるのでしょう。ここでは白髪になる原因を、紐解いていきたいと思います。
まずは、毛髪の構造を知っておこう
まず白髪の原因についてお話する前に、毛髪の構造から解説していきましょう。
髪の毛は、皮膚が変化したものだといわれています。頭皮の外側の部分は〈毛幹〉といい、頭皮の内側の部分は〈毛根〉といいます。髪の毛と呼べるのは、ここでいう〈毛幹〉です。
一方、毛根の下部には、球根のようにふくらんだ〈毛球〉と呼ばれる部分があります。この毛球の中心部には〈毛乳頭〉といわれ部分があり、ここでは毛細血管が運んできた栄養分を蓄えるのです。さらにこの毛乳頭の周囲には、〈毛母細胞〉と呼ばれる部分があります。この毛母細胞は、毛乳頭の栄養分を使いながら、細胞分裂を繰り返します。そうすることによって髪の毛がつくられ、毛髪が伸びていくというわけです。
色素細胞がメラニン色素をつくらなくなったら、白髪に
また、毛根にある色素細胞は、メラニン色素を生産しています。このメラニン色素が髪の色を着色し、髪の色を決めるのです。仮に何らかの原因で色素細胞が、メラニン色素を生産しなくなったとします。すると、髪には色がつきません。白くなります。つまり、色素細胞がメラニン色素をつくらなくなった状態————これが〈白髪〉なのです。
色素細胞が、メラニン色素を生産しなくなる原因は、大きく分けて5つあるといわれています。その5つの原因をご紹介していきましょう。
■ 老化・加齢
年齢とともに毛根にある色素細胞が衰え、死滅していきます。すると色素細胞はメラニン色素を生産しなくなるのです。つまり白髪になります。
■ 病気
慢性の胃腸疾患やマラリア、貧血症、甲状腺疾患などからも、白髪になるようです。また、先天性白皮症や、プロジェリア症候群などの早老症などの場合、メラニン色素に関わる遺伝子が正常に作用しないことも。それが原因で、白髪になるということもあります。
■ 心労・ストレス
心労やストレスからも、白髪になることがあります。自律神経が乱れ、毛細血管の収縮が、原因ではないかといわれているようです。ストレスで毛細血管が収縮すると、毛根は酸素や栄養分を補給することができなくなります。ひいてはメラニン色素の量が減少して、白髪になるようです。
■ 遺伝
白髪は、遺伝も影響しているといわれます。家族に白髪の方が多い場合、子や孫にも多くなるようです。これは、髪の色を決めるメラニン色素を作る細胞の働きが、活発でないことが遺伝しているのではないかといわれています。また先天的な遺伝子異常や病気の影響より、遺伝子が正常に作用しないことがあるようです。つまり結果として、メラニン色素が生産されず、毛髪に色がつかないことがあります。
■食事
満足な食事を摂っていないと、頭皮に十分栄養が行き渡っていきません。ひいては、毛根が栄養を補給ことができず、白髪になりやすくなるといえるでしょう。もちろん栄養バランスが崩れると、病気にもなりやすくなりますから、より白髪になりやすいはずです。しっかりと栄養を摂り、バランスのいい食事を心がけましょう。
白髪は先天的なことが原因であることもありますが、後天的なことが原因であることが多いといえるでしょう。また“白髪を抜くと増える”というのは、科学的な根拠はありません。